鳥かごシリーズ アーティストステートメント
*

 天と地をつなぐ絲目のひとすぢとならむ願ひに生命燃やしつ 
 - 五井昌久

 "喜び”と生に対する深き“感謝”こそ、私の創造への不変なる動機である。

 作品を作り続けられる事のとてつもない喜び、成長し続ける喜び、天と地と大宇宙とひとつであることの喜び、この世に生を受けた事に対する深き感謝、その生を瞬々刻々熱意を持ってフルに生き切れることへの感謝であり、輪廻転生・あらゆる縁に導き守られる不思議に対する感動、常に前へ前へと無限なる可能性に向かって私を動かし続ける直観、目には見えぬありとあらゆる恩恵、という日々体験する - 天の響き - を具現化したものが私の作品である。

 この想いを鳥かご的な形に表現する理由は、鳥かごの持つあらゆる線や形がもともととても好きであったのと、表現したい喜び・天の響きを包み、祭る”器”として私にとっては最適なフォルムだからである。溢れる想像力と遊び心、平和への祈り、そして最も重要なのは限り無い“自由”。これらを命とした、柔らかく心地良く風通しの良い“心のとまり木”を作りたかったのである。だからこそ、作品ひとつひとつの扉はいつも開けてあるのである。 フォームシートという素材は作り出したかった線や形を可能にし、その柔らかさや軽さは、特に黒の作品シリーズには、まるで鉄のようなその見た目にちょっとした驚きのコントラストを生み出していると言えよう。

 鳥かご的な形から始まった作品ではあるが、私にとっては“魂のとまり木”であり、ある種の“鈴”のようなものに思う。もともと私にとって鳥かごは“風鈴”のようなものである。私の“鈴”はこの世的には音は無い。が、ひとつひとつの作品に、真の自由と喜び、より豊かな平安 - 天の響 - を楽しんで頂ければ幸いである。
 
 原田佳奈